第20回北海道胃瘻研究会 開催のお知らせ

北海道胃瘻研究会会員の皆様

 今年度も下記日程で第20回北海道胃瘻研究会を開催いたします。
 多数のご参加をお待ちしております。


   日 時: 2023年11月18日(土) 13:00~17:00(予定)
   場 所: 札幌医科大学 教育研究棟 


北海道胃瘻研究会代表世話人
くら内科内視鏡クリニック 院長
倉 敏郎

第20回北海道胃瘻研究会 当番会長ご挨拶

北海道胃瘻研究会が発足して今回が20回目の開催という節目に当たります。振り返ってみると研究会立ち上げの時はPEGというものに対する認識が十分に行き渡っておらず、造設を行うところが少ない、管理の正しいやり方がわからない、合併症に対しての予防方法、対処方法がわからない、どこに相談していいかわからないという状況が多々見受けられました。そのため道内におけるPEGを始めとする栄養療法に関するレベルアップを目的に本研究会を立ち上げました。
多くの先生方のご賛同をいただき、また、多くの医療関係者にご参加いただき、これまで様々なご発表、そして討論がなされ、PEGを含めた栄養療法のレベルアップに貢献できているのではと自負しております。
その間、適応と倫理問題では多くの批判的な意見もありましたが、胃瘻を用いた栄養管理は、その適応がある患者さんにとってベストな選択であることに変わりはありません。個人的な意見としては、認知症の終末期などでは個々人の状況によってPEGなどの栄養療法(AHN)を行うか行わないのかを検討し、その結果として見取りという選択もあるでしょうし、AHNを行うとすれば、その中で一番患者さんにメリットがあるのがPEGということになるのではと思います。
また、ここ数年の問題としては、栄養カテーテル接続部の切り替え問題です。気管カヌラなどへの誤接続防止目的で旧規格(888号)から新規格(ISO80369-3)への切り替えが進みましたが、新規格は口径が狭く、捻じ込み式のため半固形化栄養剤、ミキサー食など粘度の高い栄養剤を通すことが容易でないこと、こびりつきから不潔になりやすいことなど多くの問題点が指摘されました。エンドユーザーである重症心身障害学会からミキサー食での注入困難例等に対して現行規格の存続の要望提起があり、様々な議論のうえ、新旧両規格の併存が可能となりました。新規格への切り替えをした施設が大多数となる中で、旧規格製品の入手が困難な状況が新たに問題となっております。
本研究会では、それらの諸問題についてご発表いただき、討論したいと考えております。どうぞ、よろしくお願い致します。
第20回 北海道胃瘻研究会当番世話人
 くら内科内視鏡クリニック院長
倉 敏郎